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まだ学生のうちに知っておいてほしい「社会人」にまつわる3つのこと

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私は先月、転職してとある企業に中途入社しました。今回転職するにあたり、改めて「社会人って何だろう」を考えました。学生の頃に思い描いていた「社会人像」と社会人経験を経て印象が変わった点を交え、まだ学生で、これから社会人になる方々のためになればと思い、まとめます。

 

社会人と学生の違い

一行でまとめると、社会人と学生は

  • 社会人:自己存続のために自分のスキルを提供してお金を稼ぐ
  • 学生:親の支援を受けつつ学問を探求する(苦学生でなければ)

と表現できます。

こうして見ると、今まで学生としてすごしてきた人が、いきなり社会人になろうとしたって無理な話ですよね。学生だった人に、「他人に提供して金銭を頂戴できる」ほどのスキルがあるとは思えません。

たまに「意識の高い学生」みたいな方々が、イベント企画したりして「オレたちイケてる」みたいな空気を醸しだしてることがありますが、それをやった、または参加したことで、「オレたち社会人スキルあるっしょ」とか言われたら答えはNOなんですが。なぜNOかって、大抵は金銭的な利益を生み出していないから。そんなんやってないで大学研究室から起業とかしたら。

閑話休題。つまり、学生が社会人になるにあたって、もっともギャップなのが「スキル」。社会人は稼げる「スキル 」がある。学生は「スキル」が まだ 無い。

 

1つ目:社会人になって感じるギャップ

日本の昔ながらの文化として、業務スキルも知識も無いまっさらな人材を採って、自社の色に染め上げる、というのがある。これは終身雇用が適用されていた時代からの名残なんだと思うけど、死ぬまで自社で使う人間なんだから初期投資が少しぐらい高くついても元が取れるという考えだろう。でも、現代日本で終身雇用の企業なんていくつ残っているだろうか。にも拘らず、新卒を採用する企業のほとんどが「新入社員教育します!」「先輩がいちから育てます!」「OJTもするから安心!」みたいな触れ込みで募集をかけてる。そういう募集を見て就活する学生は、

 

「あ、今スキルなくてもいいんだ」とか

「会社が育ててくれるものなんだ」とか

「学生時代と同じで学ばせてくれるんだ」って思っちゃう(当時の私)

 

実態は(IT業界だけしか知らないけど)、本当に基礎の基礎を社内にいる余剰人員が本屋で適当に見繕ってきた「猫でもわかるC言語プログラミング」あたりを使ってちょろっと解説して、あとは現場に放り込んで勝手に育つのを待つ。放り込まれた先にいる先輩が、余裕のある人なら丁寧なOJTもしてくれるだろうけど、「デス☆マーチ」とか「最初からクライマックス」みたいな現場だと「とりあえずテスト回しといて」って言われて、結局1年以上ずっとテスト、運がよければデバッグ→不具合修正させてもらえるような環境がよくある。テストやってる本人も「育ててくれるって言ってたし、今はとりあえずテストに集中しよう」とか考えちゃって、テスト期間圧迫のデスマに曝されて自己学習の時間もとれずに見事「品質管理要員」の出来上がり。2~3年も経った頃には「あれ、未だに『オブジェクト指向プログラミング言語の「継承」』の使い道がよくわかんない……俺、大丈夫なのかな」と思えてくる。

その頃になってようやく、

「仕事で使う知識やスキルって自分から進んで勉強しなきゃいけなかったんだな」

ということに気付く。

  

2つ目  大学の講義1ターム分は社会人の1週間分未満

 専門的な知識を学ぶ短大や、使えるスキルを身につける専門学校以外の四年制大学に通っている人は、特に心して考えてほしい。毎タームの始め頃、どんな講義を取ろうかシラバスをぱらぱら眺めることと思う。そこに書かれている講義の回数は大抵、「X曜日n限/全12回」または「X曜日n限・Y曜日m限/全24回」だろう。大学の講義は1限が90分なので、1講義につき1タームで学習に当てる時間は、

90分×12回=18時間

90分×24回=36時間

一方、社会人の場合、一日の仕事時間は大体9時~18時(1時間休憩)の8時間、これを月曜から金曜まで5日間繰り返す(残業がある職場が大抵だろうが今回は無視)

8時間×5日=40時間

もちろん、学生は様々な種類の講義をいくつもとっていることは承知の上で、単純に比較できないことも理解している。それでも、学生が3~4ヶ月の期間をかけて学ぶ時間は、社会人の仕事(をしながら学ぶ)時間と比べると、1週間分にも満たない。確かに、大学で用意されている「ぱんきょー」は教養を身につけるために必要なものだし、自分が興味を持っている分野の「選択科目」で新たな道が開けるかもしれない。ただ、四年制大学では、社会人になって「使える」スキルや知識は、ほぼ身につかないと思っていてほしい。(大学の研究室でやった内容の延長を、企業の研究部門でやるつもりの人は除外)

 

 3つ目 社会人になると学歴は関係なくなる

実生活では未だに、「何をやったか」より「誰がやったか」に注目が集まることが多い。(特に日本では)

 

「このサービス知ってる?こんなんできるんだって、超クール」

↑こんな風には、ならない。大抵こうなる↓

「このサービス知ってる?△△△が作ったんだって、超クール」

 

就活で経験すると思うけど、出身大学によってその会社の説明会に参加できないとか、酷いとその会社の募集ページが表示されないとか、エントリーシートはまず大学名で読むかどうか決められてるとか。あながち都市伝説でもなくて、実際に新卒の場合は出身大学によって有利不利が少なからず関わってくる。入社した後も、「どこの大学?」「へぇ、あの先輩もそうだよ」「くそー○○大の派閥でかくなってきたなー」みたいな話がちらほら出る。でも、そんな話は入社してきた海のものとも山のものとも知れない新人と話す機会を得るための口実であって、半年もすれ何大学出身かなんて話題にも上らない。

私が転職活動をした際も、出身大学のせいで面談を断られたなんて事はなく、単純に現在のスキルと、その会社が求めているポジションの人材とマッチするかどうかしか見られてなかったように思う。むしろ、「お前がどこ大学出身か」なんかより「お前は何をやってきたのか」が8~9割を占めてる。もちろん、「ポテンシャル採用します」「持ってるスキルと別ジャンルでもやる気次第」と言って募集している会社は数多あるんだけども、結局は「何をやったか」が問われる。例えば、

 

「今まで業務系のシステムを開発していました。得意な言語はJavaです!でも、本当はゲーム開発をしたくてプログラマになったので、転職を機にゲーム業界にコネクションのある御社で経験を積みたいです!」

 

みたいな人がいたとして、この人が「ポテンシャル採用」されるかどうかは「何をやったか」で決まる。(と、思う。採用担当じゃないから違うかもだけど)

 

「『何をやったか』なんて今言ったじゃん、業務系のシステムつくってたんだよ。でもゲーム開発やりたいから転職したいって言ってんじゃん!」

 

って思うかもしれない。でもそれは、業務上の経験でしかない。「何をやったか」というのには、頭に「自分で」が付く。この人が「ポテンシャル採用」の求人に受かるかどうかは、「『自分で』何をやったか」をアピールしないといけない。つまり、ただ「やりたいんです」って言うだけじゃ、ダメってこと。誰にでも言うだけはできるからね。

 

「じゃあ『ゲーム開発の本で勉強しました』って言えば?」

 

これもダメ。なぜなら、「勉強しました」ってのも誰でも言えるから。じゃあどうすればいいか。「何をやったか」を言えばいい。

 

「言ってんじゃん!」

 

言ってない。勉強した結果、どうなったか言ってない。

 

「経験はありませんが、勉強の結果、知識は完璧です!後は経験だけです」

くらい言えるほど勉強してるならあっぱれ。(ウソはまずい)

 

「ゲームアプリ作ってマーケットに出した。いくら売れた。」

とか、行動の結果に成果が伴ってれば最高。

 

あとは、その知識やスキルや特色が、志望の会社とマッチしてればOKだ。

(アクションゲーム作りたいのに、ギャルゲ会社を受けても意味が無い)

(同じ業界で転職する場合は、「業務で私が携わったのは○○で、××を工夫し、△△な結果を得ました」みたいに言うらしいよ)

 

まとめ

というわけで、ギャップ、時間感覚、価値観について語りましたが、

まとめだけ読んで把握したい人のために今北産業にすると、

  • 会社は育ててくれないから勉強は自分でする
  • 大学の講義の時間の長さでは使えるスキルは身に付かない
  • 「お前は誰か」よりも「お前が何をしたか」の方が大事

となります。

就職浪人だー、100社受けても決まらねー、もう人生の幕降ろすか、なんて暗いことばっかり考えてないで、始めましょう。積み上げるのは、いつ始めてもいい。そして、自分でやったことのログを書き溜めていきましょう。やらなきゃログは貯まらない。

おわり。